地元住民のお腹も心も満たす今どきデリ『lojiura kitchen』

2022/12/09

story

2020年に端を発し、世界中に猛威をふるった新型コロナウィルス感染症(以下、コロナ)は、私たちの生活を大きく変えました。食べることをとってもそうです。外食に目を向けると、飲み会や宴会など、大人数での外での飲食がなりをひそめ、ひとりや少人数での食事や持ち帰りなどが大きく躍進しました。

健闘を見せたのが、地域に密着している飲食店です。とかく、閉店、大変、といったニュースが溢れる中、逆にコロナだからこそ求められる形態で、とオープンした店舗もあり、街の人気店に加わったところもあります。

ナチュラルテイストあふれる店構えにほっこり

2021年10月にオープンした「lojiura kitchen」もそんな店舗のひとつ。日々の生活に役立つデリのお店で、名前のとおり、三鷹駅を南口に出て徒歩3分、赤鳥居通りの左手にあり、店先のいかにも気持ちのよさそうなウッドデッキが目印です。

その日のメニューを掲げた看板も出ていて、大きなガラス窓からはショーケースに並ぶお惣菜の数々を確認でき、立ち止まって眺め、そして中に入っていく人も少なくありません。

「日常の食べることをちょっとでも手助けできれば」

「lojiura kitchen」をオープンした理由を、お店を任せられている澤畠迪花さんはこう語ります。「三鷹は古くから住んでいる方々も多く、気ぜわしさや気取りのない、リラックスした気持ちで過ごせるところです。この地域の方をお惣菜で、一品から一食、イベントや集まりごとなど、日々の生活の中で、もう一つの手になりたいという思いからオープンしました」。

店内に足を踏み入れると、左側にはショーケースが並び、お惣菜がずらりと並びます。向かって右からハンバーグやカニクリームコロッケ、トンポーロー、旬魚のグリルといったメインとなるものから、サラダ、実山椒ナス、季節のおひたしなどサブの役割を果たしてくれるものまで、盛りだくさんです。
和洋中問わず、日々の食卓で役に立ってくれるメニューは、いずれも手作り。「家庭の食事の延長として活用してもらえれば」と澤畠さんは笑顔で話します。

ちょっとしたひと手間と彩りのよさが楽しい

お惣菜は毎日の家庭料理。自分で作ろうと思えば作れますし、今は便利な世の中になったので買おうと思えばどこででも買えます。そんな中、「lojiura kitchen」ならではの味わいも伝えたい、と、いちばん人気のハンバーグでは、定番のデミグラスには仕上げに刻みパセリをふりかけたり、ほうれん草を使った鮮やかな緑色のスピナッチソースをバリエーションにラインアップしたりするなど、工夫を凝らしています。
ポテトサラダもニンニクが効いたマヨネーズであえたアイオリポテトなど、ひと工夫加えたメニューが少なくありません。

そのせいか、ベースはとっつきやすいなじみのあるお惣菜メニューではありますが、そこに今の時代のエッセンスを加えたおしゃれ感が加わり、家で作られそうで案外作れない、そこまで手が回らない、そこが人気の秘密です。

品数は20種ほど。定番のメニューはそのまま、野菜やお肉の仕入れ状況によって、メニューは日々変わります。

一品からしっかりした食事までテイクアウトOK

気になるお値段ですが、まずは持ち帰りの場合。
ショーケースのお惣菜はすべて持ち帰りができ、それぞれ値段は変わりますが、S(75g)、M(150g)。L(225g)と3種類のサイズから選べます。おかずが数種類選べるデリボックスの場合、3種990円、4種1,190円など、手軽なランチ価格でいただけます。ごはんがつく、お弁当スタイルにもでき、3品、4品と選ぶことができて重宝します。ちょっと一品だけから、しっかり食事まで、その時のお客さまの状況に応じてカバーしてくれるのが嬉しいですね。

他にも、持ち帰り限定、丼スタイルランチボックスは3種あり、タコライス、ロコモコ丼、ローストビーフ丼などがあります。見た目もカラフルで、見ているだけで食べるのが楽しみになります。いずれもボリュームたっぷりなのが食欲旺盛な世代に受けています。

ランチもディナーも、お好みのイートインスタイルで

現状お客さまの7割はテイクアウト利用ですが、イートインも可能です。
イートインは、時間帯によって、提供サービスが変わり、ランチタイムはデリセットが中心。お好きな惣菜が3~4品と、ごはんとお味噌汁がつきます。昨今話題の糖質抜きの方にぴったりの、おかずだけでも利用可能です。

デザートも注文でき、プラス250円で追加できます。イートインは、フリードリンク付きで、ごはんの大盛りも無料。このメニュー、11~17時までの提供で、遅い時間でもしっかり食べられるのは、ランチタイムを外してしまった時など、非常にありがたい限りです。

17時からはディナータイムに。好きなおかずとごはん、お味噌汁がつくデリ定食を楽しむことができます。ディナーにはパスタも登場し、サラダがつき1280円~注文できます。

さらにちょい飲みに嬉しい、1ドリンク2デリセットも。本格的な夕食前にさくっといくもよし、食事はすませたけれどもうちょっとだけ、な時に重宝してくれます。

ゆっくりできる午後の時間も狙い目です

持ち帰りもイートインもとても使い勝手がよく充実しているように見受けられますが、課題もある、と澤畠さんは言います。
「持ち帰りにしろ、イートインにしろ、食事の場所としては認識していただいていますが、ちょっとゆっくりできるスポットとしても活用してもらえたら」と。

実際、午後の時間は、遅い昼食を目指してやってくるお客さまはお見受けできたのですが、そこまでたくさんの方がいらっしゃるわけではありません。店内入って奥、縦に長いイートインスペースには、4名テーブルは1、2名テーブル3卓、8名着席できるカウンターがあるので「どんどん活用してほしい」と考えています。

そのためには、お茶のおともになるデザートメニューも、プリンをはじめとした現在の3種類からもう少し増やしてもいいかな、と検討なさっているところです。

オリジナル調味料はメディアも注目する人気アイテム

利用勝手のよさと豊富なメニューで、わずか1年で三鷹の人気店となった「lojiura kitchen」。メニューの工夫やお客さま目線に使い勝手の良さもさることながら、基盤としておいしさがあったからこそで、これを物語るのは、オリジナル調味料の存在です。「売っていないのですか?」のお客さまの声から商品化され販売にいたったものに、「アヒージョオイル」と「トリュフソース」があります。

どちらもお店で食べることはあっても家ではなかなか手が出しにくく、リッチで本格的なお店の味が家でも味わえる商品です。雑誌やメディアにも取り上げられ、その味わいは折り紙付き。

店頭だけでなく、お店のウェブサイトからオンランでも購入でき、自宅用にプレゼント用に買い求める人が増えています。

フェアやイベントで飽きない工夫を

お客様は地元の方が圧倒的に多く、40~60代の方がメインです。とはいえ、幅広い層が活用していて、昼は小さな子供連れの方、夜は単身の若い方の姿も後を切りません。インスタグラムなどSNSを活用もしていますが、クチコミでお客さまから広がったとか。

お惣菜を扱っているので、毎日のようにいらっしゃるお客さまも少なくないとのこと。これは、通常の飲食店に比べて利用頻度の高くなりがちな、デリならでは。

となると、もちろん決まったメニューを楽しみにいらっしゃる方も多いのですが、やはり変化をつけて飽きさせない工夫をしたいところです。
例えばクリスマスやお花見などのシーズンには、ふさわしいメニュー展開をしますし、イタリアフェアで推しデリ総選挙などのイベントで、新しいメニューや以前出していたもののスペースの関係で惜しまれつつ外したメニューを復活させて並べたりもします。

また、お客さんからの意見をメニューに反映させることもあります。こういうメニューが欲しい、というよりも、こういう野菜を使って欲しい、などといった一見些細を思えることを、何気ない会話の中からキャッチして、メニューをブラッシュアップしていきます。

「なじみのお客さまも多く、お惣菜選びや会計の時など、ちょっとした会話を交わすので、お互いに意見交換しながら、三鷹のいつもの食シーンに寄り添っていきたいですね」。

<店情報>
lojiura kitchen
東京都三鷹市下連雀3-33-17 グラシアス三鷹1F
TEL:0422-26-7166
11:00~21:00LO
無休
https://www.loji2011.com

編集後記

「感じのいいお店だな」。
これが第一印象でした。

この感じのよさはどこから来るのかな、とおも思ったら、明るさ。大きなガラス窓、木と白を貴重としたお店は、外観だけでなく、中に入っても明るい。
そして、物理的な面だけでなく、スタッフの方々の笑顔や挨拶、ちょっとした一言や心配りにも起因しているようです。

食事は、持ち帰りにしろイートインにしろ、毎日の生活に欠かせないもの。お惣菜となるとなおさらです。
今日は作る気がしない、メインは作るから副菜は買っちゃおう、ホームパーティーをするからお願いしよう、そんな場面に応えてくれるお店はありがたい。
お店のコンセプトが「お家の近くにあったらいいな」なのも納得です。

飲食店である以上、味は重要です。
ここでいう味は単に技術的なことだけではありません。
一から手作りすることで、明らかにこのお店の味になり、何度も食べるうちになじみの味になる。そして、食べるとほっとする。「lojiura kitchen」には、そんな手作りのよさがあります。

ここならでは、でいうと、他ではあまり扱わないメニューもあり、キッシュがそれ。フランスのお惣菜パイとでもいえるもので、これだけで簡単なお昼になりますし、サラダなどを添えれば立派な食事にもなってくれます。
定番から提案型まで、さまざまなメニューが並ぶのも、「lojiura kitchen」の魅力です。