
三鷹の静かな通り沿いに店を構えるリユース着物小春家。店主の松谷晶子さんが営む、リユース着物と和装小物の専門店です。古物商として、着物や帯、小物類の売買を行うほか、市場へ直接足を運び、状態や質を自ら確かめながら仕入れを行っています。店頭販売だけでなく、着付けや着付けレッスン、コーディネートの相談にも応じており、「着物をもっと気軽に楽しんでほしい」という想いが活動の軸にあります。
松谷さんが目指しているのは、特別な日のためだけではない“普段の着物”。晴れの日の装いはもちろんですが、日常の延長線上で楽しめる存在として着物を提案しています。映画を観に行く日、観劇や推し活、お茶やお稽古事、入学式や卒業式、七五三。さらには「自転車に乗れる着物はありますか?」という相談もあるほど、生活の中に自然に取り入れたいというお客様も少なくありません。

来店されるのは主婦層の方が中心ですが、年齢や経験は問いません。「着物は難しい」と思われがちですが、実は知らないだけで、決して特別な人だけのものではないと松谷さんは語ります。着物の魅力は、手間をかける時間そのものにあります。職人が織り、仕立てる。着る側も紐を結び、整え、丁寧に身にまとう。その過程が、日常とは少し違う“非日常”を生み出してくれます。
価格帯もリユースならではの魅力です。着物は4,000円ほどから揃い、トータルで1万円や2万円の予算内で一式を整えることも可能です。かつて何十万円もかけて仕立てられた着物が、新たな持ち主のもとで再び輝く。それもまた、リユースの醍醐味といえるでしょう。

松谷さんは「同じ着物は一枚としてない」と話します。業界に15年以上携わってきた中で、まったく同じ柄や風合いのものに出会ったことはないそうです。だからこそ、店内に並ぶ一枚一枚は、誰かと出会うのを待っています。着物と人が“惹かれ合う”ように選ばれていく瞬間を、これまで何度も見てきました。
小さい頃から「いつかお店を持ちたい」と思い続けてきた松谷さん。着物への愛情と独立の決意が重なり、9年前にこの場所で開業しました。三鷹に特別な縁があったわけではありませんが、1年半かけて約60件の物件を見て回り、着物でも訪れやすい1階で、静かで雰囲気の良いこの場所にたどり着きました。

「着物を全く知らない方でも大丈夫。難しいことはひとつもありません。まずは遊びに来てください」
その言葉どおり、小春家は敷居の低い着物店です。日常を少し豊かにする一枚を探しに、ふらりと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
店舗情報
住所:東京都三鷹市井の頭5-11-1 1階
電話番号:0422-26-8805
公式Instagram: https://www.instagram.com/reusekimonocoharuyakichijoji